課題を 3 つに絞る(症状と原因を分ける)

 著者: PRONOWA 運営
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18 個の薄いドットが、右の 3 本の帯に絞り込まれる
図版: PRONOWA(オリジナル)

インタビューと資料で、問題は 20 個くらい見つかります。経験のある方ほどよく見えます。

そして、20 個を並べた提案は通りません。 受け取った側が動けないからです。ここは絞る技術の話です。

症状と原因を分ける

まず、見つけたものを 2 列に分けます。

症状(見えているもの) 原因(それを起こしているもの)
月次が 20 営業日かかる 証憑の回収が部署任せ/承認が 1 人に集中
経理担当が残業続き 転記が 3 回ある/属人化して代われない
資金繰りが読めない 月次が遅い(=上の症状が原因になっている)

症状は直接直せません。 「月次を早くする」は目標であって打ち手ではありません。直せるのは右側だけです。

そして、症状が別の症状の原因になっていることがあります。上の例なら、資金繰りの悩みは月次の遅さから来ています。この連鎖をたどると、上流の 1 つが 3 つの症状を消すことがあります。

絞り込みの 3 つの基準

20 個から 3 つを選びます。基準は次の 3 つです。

  1. 効果が大きいか(他の症状も一緒に消えるか)
  2. 早く結果が見えるか(3 か月以内に何か変わるか)
  3. 相手が実行できるか(人・金・時間の制約に収まるか)

3 番目が抜けがちです。正しい打ち手でも、その会社に実行する人がいなければ提案ではありません。 経理 1 名の会社に「担当を分けて相互牽制を」は成立しません。

3 つの並べ方

選んだ 3 つは、フラットに並べません。順番を付けます。

  • 1 つ目: 30 日で結果が見えるもの。小さくてよい
  • 2 つ目: 3 か月で効くもの。本命
  • 3 つ目: 半年〜1 年。仕組みの話

1 つ目を小さくするのは、相手に成功体験を作るためです。最初の 30 日で何も変わらないと、そのあとの提案が通りにくくなります。これは相手の問題ではなく、進め方の設計の問題です。

「やらないこと」も書く

見つけた 20 個のうち、17 個は提案しません。それを黙って落とすのではなく、落としたと書きます。

今回は扱わないもの(理由つき)
- 原価計算の精緻化 … 効果は大きいが、まず月次が締まってから
- 経費精算システムの入替 … 費用対効果が現状では合わない
- 人員配置の見直し … 当方の役割の範囲外

これを書くと信用されます。 「見えているが、いまはやらない」と「見えていない」は、相手から区別がつきません。区別がつく形で渡すのが、外部の専門家の仕事です。

3 番目の「役割の範囲外」を明示するのも大事です。人事の話に外部の人が入らない線引きが、ここで見えます。

課題を相手の言葉に翻訳する

最後に、3 つの課題を相手が使っている言葉に直します。

  • ✕「証憑回収プロセスの標準化」
  • ○「請求書が営業部から経理に届くまでの決まりを作る」

社内で誰かが誰かに説明するときに、そのまま使える言葉かどうか。提案書は、あなたが読むものではなく、相手が社内で回すものです。

確認してから提案に進む

3 つに絞ったら、提案書を書く前に一度当ててください。30 分で足ります。

「見つかったのはこの 3 つだと考えています。優先順位はこの順で。ここまでで認識のずれはありますか」

ここでずれが見つかるほうが、提案書を出してからずれるより、はるかに安い。 そして、この 30 分を挟んだ提案は、ほぼ通ります。一緒に作ったものになるからです。

この回でやること

  1. 直近の案件で見つけた問題を、症状と原因の 2 列に分けてみる
  2. 3 つの基準(効果・速さ・実行できるか)で 3 つに絞る
  3. 「今回は扱わないもの」を理由つきで 3 行書く

企業側の受け入れ体制が整っていないと、3 番目の基準で落ちる打ち手が増えます。「初めて外部の専門家に頼む前の 7 つ」が、その確認項目です。

この記事は PRONOWA 運営の経験と公開情報をもとに AI の補助で下書きし、運営が確認・加筆しています。