子会社が増えたら。グループ全体の数字が見える形をつくる

 著者: PRONOWA 運営
18 個の点が矢印の先で 3 本の帯にまとまり、いちばん上の帯だけが赤い図
図版: PRONOWA(オリジナル)

子会社が 2 社、3 社と増えると、ある時点で「グループ全体でいくら儲かっているのか」が分からなくなります。

各社の試算表はあります。ただ、**締め日が違い、勘定科目の使い方が違い、会社間の取引が二重に乗っている。**足しても意味のある数字になりません。

先に統一するのは 4 つです。

1. 締め日と、報告の期日

各社が自分のペースで締めていると、全体はいちばん遅い会社に合わさります。

  • 全社の締め日をそろえる
  • 親会社への報告の期日を、日付で指定する(「月初」ではなく「翌月 5 営業日」)
  • 期日までに確定しない項目は、概算で出して後で直すルールにする

**完璧を待つと、永遠に出ません。**概算で早く出す形にします。

2. 勘定科目の使い方

同じ支出が、会社によって違う科目に入っていることがあります。外注費と業務委託費、旅費交通費と 車両費。

全部をそろえる必要はありません。グループで比べたい科目だけ、定義を文書にします。売上、売上原価、人件費、外注費、地代家賃、広告宣伝費。この程度で足ります。

3. 会社間の取引

親会社が子会社に請求している管理料、グループ内の仕入販売、貸付と借入。足すときに消さないと、売上も費用も二重になります。

  • グループ内の取引は、専用の補助科目で記録する
  • 月末に、相手側の金額と突き合わせる(片方だけ計上されていることがよくあります)

この突き合わせを毎月やっておくと、決算のときに慌てずに済みます。

4. 見る 1 枚の形

グループ全体で毎月見る表を決めます。会社ごとの列と、合計の列を並べます。

行 中身
売上 外部への売上と、グループ内の売上を分ける
粗利 率も並べる
人件費 人数も並べる
営業利益 前年同月と予算を横に
現預金残高 会社ごと。グループ全体の合計も
借入残高 会社ごと

**現預金と借入は、会社ごとに見ます。**グループ合計で足りていても、必要な会社に無ければ意味がありません。

子会社の管理は、数字だけではない

数字が見えるようになったら、次は運営です。

  • 決裁: いくらまでを子会社の社長が決められるか。何を親会社に上げるか
  • 報告: 月次の報告会を、いつ、誰が、何を持って行うか
  • 人事: 役員の選任、給与の水準を誰が決めるか
  • 監査: 年に一度、親会社が子会社の帳簿と現物を確認する

**決裁の基準を決めずに数字だけ集めると、報告のための報告になります。**子会社の側が「何を自分で決めてよいか」分かる形にします。

持株会社にするかどうか

グループが大きくなると、持株会社にする話が出ます。指揮系統が整理され、承継や資本の移動がしやすくなる一方、手続きと費用がかかり、税務の扱いも変わります。

**数字が見える形を先に作ってからのほうが、判断材料がそろいます。**順番を逆にすると、組織を変えたのに何も見えないまま、ということが起きます。

外部の専門家に頼む範囲

1 から 4 の設計と、最初の数か月の運用を財務経理の経験者に頼み、形ができたら社内に移す、という進め方が多いです。連結決算が必要になる段階では、会計の専門家と組みます。

出典: 本記事は運営の実務経験をもとにした整理で、外部統計の引用はありません。組織再編の税務は個別の事情によります(確認日: 2026-09-25)。

この記事は運営の実務経験と公開情報をもとに AI の補助で下書きし、運営が確認・加筆しています。