取引先から CO2 の算定を求められたとき、最初にやること
大手の取引先から、温室効果ガスの排出量を報告してほしいと言われる。入札や補助金の要件に入っている。こうした相談が増えています。
いきなりコンサルティングを頼む前に、何を聞かれているのかを見分けます。
まず、何を聞かれているのかを確かめる
同じ「排出量を出してください」でも、中身が違います。
| 聞かれ方 | 実際にやること |
|---|---|
| 自社の排出量を出してほしい | 自社の燃料の使用と、電気の使用から計算する |
| 納入品ごとの排出量を出してほしい | 製品 1 つあたりに割り振る計算が要る |
| 取り組みの方針を書いてほしい | 計算ではなく、文書を作る |
| 認証や第三者の確認が要る | 外部機関の手続きが要る |
**依頼元に聞けば教えてもらえます。**推測で重いほうに合わせると、必要のない費用がかかります。
自社の排出量は、請求書から計算できる
最初の段階なら、専用のソフトは要りません。集めるのは、すでに手元にあるものです。
- 電気: 電力会社の請求書(使用量 kWh)
- 燃料: ガス、灯油、重油の請求書
- 社用車: ガソリン・軽油の給油記録
これらに、公表されている係数を掛けます。係数は改定されるため、環境省・経済産業省が公表している最新のものを使います。計算の方法と係数は環境省の案内をご確認ください。
1 年分を、月ごとに並べるところまでを最初の目標にします。翌年、同じ形で並べれば、増えたか減ったかが分かります。
範囲の言葉に振り回されない
自社が燃やしたもの、購入した電気、それ以外(仕入先や輸送など)で、範囲が分かれています。用語は依頼元の資料に出てきますが、中小企業がまず求められるのは前の 2 つであることがほとんどです。
3 つ目(仕入先から先)まで求められた場合は、依頼元がどこまでの精度を求めているかを確認します。概算でよい場合と、取引先ごとの実データが要る場合で、手間がまったく違います。
減らすほうは、費用対効果の大きい順に
計算して終わりではなく、減らす取り組みを聞かれます。いきなり設備を入れ替える必要はありません。
- 運用で減らせるもの(照明・空調の設定、待機電力、稼働の段取り)
- 更新のときに選べるもの(照明、空調、コンプレッサー、車両)
- 大きな投資(受変電設備、太陽光、燃料の転換)
1 は費用がかからず、翌月の請求書で効果が見えます。まず 1 を回してから、2 の計画を立てる順番です。
補助金
省エネの設備更新には、公的な補助の制度が用意されていることがあります。**要件と公募の時期は毎年変わります。**設備を決めてから探すのではなく、更新を検討する段階で公募の時期を確認すると、間に合います。制度の内容は中小企業庁や各都道府県の窓口でご確認ください。
人の側も聞かれる
取引先の調査票には、環境だけでなく、労働時間、ハラスメントの体制、下請取引の適正さといった項目が入っていることがあります。**環境より先に、こちらで引っかかる会社もあります。**調査票が来たら、全体を見てから着手する順番を決めます。
外部の専門家に頼む範囲
最初の計算は社内でできます。依頼元の要求を読み解くところと、減らす計画の作り方を外部に頼む形が多いです。認証が必要な段階になったら、その分野の専門家に切り替えます。
出典: 本記事は運営の実務経験をもとにした整理です。算定の方法・係数・補助の制度は改定されるため、具体は所管の官公庁の案内をご確認ください(確認日: 2026-09-25)。
この記事は運営の実務経験と公開情報をもとに AI の補助で下書きし、運営が確認・加筆しています。
